老人ホームのイベントとして夏祭りを計画することも多いでしょう。季節感を味わえる夏祭りは、入居者やスタッフとのコミュニケーションを取りやすく、多くの入居者が楽しめるのがメリットです。しかし老人ホームでの夏祭りにはどのような催し物がよいのか、悩んでしまうこともあるでしょう。
皆さんが安心して楽しめて盛り上がる夏祭りの催し物を紹介します。
老人ホームの夏祭りには家族も一緒に参加できるケースも多いでしょう。ヨーヨー釣りなら孫など小さい子どもでも楽しめる催し物です。手を動かすのが難しい場合でも、ヨーヨーの重さを軽くしたり、すくいやすい設備を用意したりすれば、より多くの人が楽しめるでしょう。
切れにくい凧糸を使ったり、ひもの長さを調節したりして、できるだけ簡単に釣れるように工夫すると盛り上がりやすいです。釣ったヨーヨーはお土産として部屋に持ち帰れば、そのときのことを思い出して楽しい気分になれるのもメリットです。
夏祭りと言えば盆踊りが欠かせません。過去に盆踊りに参加するなど、楽しまれた人も多いでしょう。多くの人になじみのある盆踊りは盛り上がる可能性が高いです。体を動かせる人なら盆踊りを楽しむことができ、車いすの場合でも上半身を動かして踊ることも可能です。
体を動かすのが困難な場合でも、音楽を聴いて楽しんだり、踊っている様子を楽しんだりすることもできます。多くの人が知っている定番曲を選ぶと、盛り上がりやすいでしょう。また、おそろいのはっぴやウチワ、手ぬぐいなどを用意するのもおすすめです。
スイカ割りも夏の雰囲気を味わえるものの一つです。目隠しをしてゆっくりと目標のスイカに近づき、思い切り棒を振り下ろす、というシンプルな動きなので、老人ホームでも取り入れやすいでしょう。スイカが割れても割れなくても、棒を振り下ろすときの緊張感を楽しんだり、周りが「もっと右」「もっと左」などと声をかけたりするのも盛り上がるものです。
スイカ割りは車いすでも歩行器を利用していてもできる催し物です。割ったスイカは、皆さんでおいしく食べることもできます。
庭や屋上、テラスなどがあるなら、花火大会もおすすめです。線香花火や置き花火など、危険ではないタイプの花火を選べば安心して楽しめるでしょう。スタッフが1階で手持ち花火などをして、入居者は2階で観覧するという方法なら安心です。
もし心配なら、プロジェクターを用意して花火の映像を流すのも一つの方法です。この方法なら、やけどをしたり、煙を吸い込んだりする心配はありません。または、地域の花火大会の日に合わせて夏祭りを開催し、時間になったら花火大会の花火を見る、という方法もあります。
かき氷や焼き鳥、タコ焼きなどの屋台を設置するのもおすすめです。実際の屋台のように看板を出したり、メニューを作ったりすれば、雰囲気も盛り上がるでしょう。メニューは入居者が食べやすいものを選ぶほか、食材を細かく刻んだり、すりつぶしたりするなど工夫をすればたくさんの入居者が食べられます。
チョコバナナやじゃがバターなども喜ばれるでしょう。
盆踊りやスイカ割りなどのレクリエーションには参加しにくい入居者でも、塗り絵や折り紙なら参加できるというケースもあるでしょう。塗り絵や折り紙コーナーを設置し、いつでも参加できるようにしておくと、たくさんの人が参加しやすいです。
浴衣やうちわ、花火やわたあめなど、夏を感じさせるものを題材にすると、夏祭りらしい雰囲気が出ます。
ビンゴ大会やじゃんけん大会は、身体の状態に関係なく参加しやすい催し物と言えるでしょう。手を動かせない場合は、次は何を出すかを聞いたり、相談したりするなどスタッフがサポートをします。ビンゴカードの穴が正しく空いているかなどを確認することも必要です。
定番の数字のビンゴもよいですが、「人気のフルーツ」や「夏に食べたいもの」など、テーマを決めてできるビンゴを作成するのもおすすめです。景品などを用意するとさらに盛り上がるでしょう。
スタッフが演者になり、出し物を披露するのも盛り上がるものです。ダンスや楽器の演奏、歌や手品などのパフォーマンスは入居者を楽しませるでしょう。普段とは違った顔のスタッフを見るのも新鮮に感じるものです。歌や楽器の演奏などを聴いたり、一緒に歌ったりするのは脳によい影響を与えると言われています。
手品は「なぜ?」「何が起こったの?」など驚くことが脳への刺激にもなるとされています。手品はできない、と思うかもしれませんが市販の手品グッズを使えば、簡単な手品はできるものです。入居者の喜ぶ顔を思い浮かべながら練習をしてみるのもよいでしょう。
老人ホームの夏祭りを盛り上げるポイントの一つは、会場の雰囲気づくりです。夏祭りの雰囲気を味わえるよう、スタッフや入居者が着用する浴衣やはっぴを準備したり、出店を並べたり、お囃子や盆踊りによく使われるBGMを流したりしましょう。
折り紙で作った飾り付けをするのもおすすめです。夏祭りに必要な飾りやおそろいのウチワなどは、数日前から入居者と一緒に準備をするのもよいでしょう。準備をすることが夏祭りを迎える楽しみにつながります。また、老人ホームでの夏祭り開催において、注意したい点があります。
食べ物を出す場合は、誤嚥や窒息事故を起こさないよう、注意深く見守りましょう。イベントに夢中になって、水分補給を忘れてしまうこともあります。脱水症状などを起こさないよう、適度な水分と塩分を補給しているかしっかりチェックすることが必要です。
夏祭りでできる催し物はいろいろあります。入居者の状態や介護度を考慮し、適したものを選ぶことが大切です。盛り上がるためには、皆さんが知っているもの、参加しやすいものを選ぶのもポイントです。一定の人だけが盛り上がるものではなく、皆さんが楽しめる催し物を考えましょう。
老人ホームの夏祭りは、季節を感じることができるだけでなく、入居者やスタッフとのコミュニケーションの場になります。盆踊りを踊ったり、ヨーヨーすくいをしたりすることで、過去に出かけた夏祭りの記憶を思い出すことにもつながるでしょう。
いつもとは違った時間を過ごすことで、ストレス解消になったり、リフレッシュできたりするメリットもあります。参加者の状態を踏まえ、皆さんが楽しめる夏祭りを企画しましょう。
参照元《老人ホーム 紹介》
老人ホーム・介護施設探しならウチシルベ